スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。


-------- --:-- スポンサー広告
AVR ATtiny2313 で 屋内水耕栽培管理ユニット (1)
近年進化の著しいLEDは、高効率で低発熱・長寿命などの特長から屋内植物工場の光源としても研究応用が進んでいる。

植物の育成では特定の波長の光を一定のデューティー比のパルス波で与えるのが効率的とされるが、いくつかの電子部品を併用するのみで比較的容易にこれを実現できるのもLEDを使うメリットの1つと言える。

今回当方では屋内水耕栽培(養液栽培)の育成箱を設置するにあたり、以前よりかじっているAVRマイコン ATtiny2313 を利用したLED照光ユニットの製作を考えたが、廉価マイコンとはいえそれだけで使うのは少々もったいなく、折角なのでその他の機能も付随させ 「屋内水耕栽培用の管理ユニット」 として製作した。

①機能概要

 ★LED照光パルス制御
 植物育成に適したパルス波でLEDパネルを照光させる。
 
 ★水位検出
 自作の検出端を用いる静電容量式水位センサーを実現。
 設定水位以下での出力をアラームや自動給水制御として利用できる。
 
 ★温度検出
 温度センサーICを用い育成域内の温度を検出。
 設定温度以上での出力をアラームや冷却制御に、設定未満での出力をヒーター
 制御等に利用できる。また連動でのLEDパネル照光停止を設定可能。
 
 ★マイコン内部タイマーによる間欠出力
 マイコンプログラム内に設定した任意の時間でON/OFF繰返出力。
 エアレーション、液肥循環、換気ファンなど定時間隔で作動させる機器の制御に
 利用できる。またLEDパネルを連動させることで照光時間の制御も可能。

②回路
屋内水耕栽培管理ユニット 回路図 (クリックで拡大)

DCV:DC12V
ATtiny2313:AVRマイコン ATtiny2313-20PU/20pin-DIP
C1:1μF(電解)/ノイズ軽減用
C2:0.1μF(セラ)/ATtiny2313安定用
C3:0.1μF(セラ)/U2安定用
C4:20p~30pF(セラ)/ノイズ緩衝用
D1:シャントレギュレータ TL431ACZ/基準電圧生成用
D2:バリスタ/サージ電圧防止用
FUSE:ヒューズ(LED Panelの負荷電流が大きい場合に取付)
LED:出力モニタ用LED(汎用)
LED Panel:植物育成用LED照光パネル(自作品/詳細後述)
LOAD:接続負荷
PHOTOTRIAC:フォトトライアック(S21MT1,S21ME3,MOC3041M など)
Q1:N-ch MOSFET(ゲート電圧5Vで駆動可能なもの)
Q2:NPNトランジスタ 2SC1815GR
Q3:N-ch MOSFET(ゲート電圧5Vで駆動可能なもの)
Q4:NPNトランジスタ 2SC1815GR
R1:10kΩ/D1電流制限用
R2:10kΩ/出力電圧変換用
R3:10kΩ/出力電圧変換用
R4:10kΩ/ATtiny2313安定用
R5:10MΩ/Water Level Sensor 電荷充電用
R6:10kΩ/U2比較電圧生成用
R7:100Ω/Q1駆動用
R8:10kΩ/Q1動作安定用
R9:100kΩ/Q2駆動用
R10:100Ω/Q3駆動用
R11:10kΩ/Q3動作安定用
R12:10kΩ/Q4駆動用
R13:10kΩ/Q4動作安定用
R14:1k~2.2kΩ/PHOTOTRIAC一次側電流制限用
RELAY:汎用ACリレーなど
U1:汎用オペアンプ LM358N/DC5V生成用
U2:小型アナログ温度センサー MCP9701-E/TO /温度測定用
VR1:5kΩ(半固定もしくは可変抵抗)/U2比較電圧設定用
Water Level Sensor:水位センサー検出端(自作品/詳細後述)
X1:小型水晶発振器 DOC-49S3 1.308MHz(3端子)/ATtiny2313 システムクロック生成用

EV1:内部タイマーによるON-OFF繰返出力(DC5V)
EV2:水位設定以下での出力(DC5V)
EV3:温度設定以上での出力(DC5V)
EV4:温度設定未満での出力(EV3の反転出力,DC5V)
Voltage Check Port:設定温度(比較電圧値)確認端子

・植物育成には ON時間 200μsec+OFF時間 200μsec のパルス周期での照光が理想とされている。システムを LED照光専用とする場合はマイコンのクロックを内蔵RC にしてもプログラムの遅延命令(Waitus)を使い極めて容易にこのパルス周期を実現できるが、他の機能を併用させる場合はそうはいかない。パルスが他の処理の影響を受けず(与えず)安定して生成されるためには独立した「PWM機能」を利用せざろう得ないが、PWM出力の周期はクロック周波数の逆数比になるため内蔵RC を分周比を掛けて用いても理想パルス周期 400μsec からは大きく離れてしまう。そこで都合のいい周波数の外部発振子がないものかと手持ちの部品を確認していたところ、以前秋月で買った安価な水晶発振器(周波数1.308MHz)を用いると計算周期 391μsec(分周なしで位相基準PWMの場合)と理想に十分近くなることがわかりこれを採用した。

・静電容量式の水位センサーは過去の記事にも書いた 「静電容量式タッチスイッチの製作」 をさらに応用したもの。簡単な検出端の作成でもきちんと機能するものができる。詳細後述。

・水位センサーのしきい値やダンプ値の設定はマイコンプログラム内で行うが、最終設置の環境で調整が行えるよう ATtiny2313プログラムのオンボード書込環境が必須。

・温度設定の方法:測定温度を Ta(℃) としたとき、温度センサー U2 の出力電圧 Va(mV) は Va=19.5×Ta+400 となる(仕様より)。そこで Voltage Check Port と GND 間の電圧を、設定温度から算出した電圧値となるように VR1 を調節する。例えば 1100mV に調整すると約36℃が設定温度となり、センサー出力電圧がこれを越えると EV3=ON,EV4=OFF、下回ると EV3=OFF,EV4=ON となる。特に初回調整時には VR1 を回して EV3 または EV4 が切替る電圧値が周囲温度からの算出電圧と差違ないことを念のため確認しておきたい。なおVR1の可変範囲から計算すると設定可能温度は-21~65℃になるが、センサーの測定下限が -10℃なので実際には-10~65℃となる。

・U1 の最大出力は 40mA と小さいため、EV1~4 の出力に負荷を直接繋ぐことは出来ない。回路図記載の参考図に示すように必ずトランジスタや MOSFET などを介して負荷を駆動する。

・EV1~4 の出力を 「Manual I/O Controller for ATtiny2313」 などの入力で受ければ、USB経由でパソコンから状況監視することも容易である。

③プログラム
マイコン用プログラムは BASCOM-AVR で作成。

屋内水耕栽培管理ユニット マイコンプログラム(クリックで拡大)

・マイコン(ATtiny2313)はヒューズビットを 「外部クロック信号(8分周なし)」 に書換要。接続的には 「XTAL」 ではないので要注意。

・プログラム 14~20行目はユーザー設定用のパラメータ。詳細は以下の通り。

 14行:変数Lthr (既定値15/最大100) 水位センサーしきい値
     これを下回った場合に設定水位以下と検出する値。
     実機設置の後、最終的な調整が必要。

 15行:変数Ldet (既定値5/最大255) 水位センサーダンプ値
     検出変動が大きい場合にこの値を大きくして感度を弱め安定を図る。
     逆に反応が鈍い場合はこの値を小さくして感度を高める。
     実機設置の後、最終的な調整が必要。

 16行:変数Timode (既定値1/最大1) 間欠出力の起動モード
     0の設定で間欠出力はOFFからスタート、1の設定でONからスタート。
    
 17行:変数Ontim (既定値60/最大2147483647) 間欠出力ON時間
     間欠出力においてON出力が継続される時間。単位は秒。

 18行:変数Offtim (既定値60/最大2147483647) 間欠出力OFF時間
     間欠出力においてOFF出力が継続される時間。単位は秒。

 19行:変数Ledsqt (既定値0/最大1) LEDパネル照光の間欠出力への連動
     間欠出力のON/OFFに連動しLEDパネル照光をON/OFFさせるか否か。
     0の設定で無効、1の設定で有効。

 20行:変数Ledtmt (既定値1/最大1) 高温時のLEDパネル照光停止
     温度センサーの測定温度が設定温度を上回った場合に、
     LEDパネルの照光を停止するか否か。0の設定で無効、1の設定で有効。

・間欠出力の時間計測は出来るだけ誤差が少なくなるよう工夫してはいるが、決して高精度ではないためこの点を踏まえて利用する必要がある。ON/OFF時間はそれぞれかなり長く設定出来るが、電源を切った時点で全てリセットされるのでこの点にも留意が必要。


>>>(2)へ続く。


タグ : マイコン AVR 電子工作 計測 センサー BASCOM 温度 水耕栽培 LED 制御

2010-04-18 19:41 マイコン応用
コメントの投稿 (ここをクリックするとフォームが開きます。)
    管理者にだけ表示を許可する


トラックバック
この記事のトラックバックURL
(記事引用不問です。関連記事からのトラックバック歓迎します。)

  >>>(1) からの続き。 ?写真 屋内水耕栽培 育成箱製作した育成箱の内部状況。照度計で測ると13000Lux ほどあるので結構眩しい。た...

2010-04-18 / カスタムエンジの研究室
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。