物が接触したときの静電容量の変化を捉えて反応する 静電容量方式 のセンサーは、貯留量や液位の検出用としてプラント業界では古くから多用されている。
以前よりイジっている100円マイコン ATtiny2313 を用いて同様の機能が実現できればリーズナブルである。高い品質や精度は望まずとも、簡易制御や小規模制御で利用できればメリットは大きい。
そんなわけで今回は手始めに、指でパネルに触れる毎に出力のON/OFFを切替えて保持する 「タッチスイッチ」 を静電容量方式で製作してみた。
【回路】

・部品種は少なく回路構成はいたってシンプル。
・R1~R6の抵抗値については1M~10MΩでいろいろと実験した結果決定した。共立エレショップ で調達可能。
・ピン並びに対して出力CH番号が不規則なのは配線上の都合。
・ATtiny2313 のシステムクロックは内蔵RC8MHz(分周なし)。
・ヒステリシス調整を連続して行えるよう、ATtiny2313プログラムのオンボード書込環境が必須。
【プログラム】
マイコン用プログラムは BASCOM-AVR で作成。

・シンプルな回路に比べプログラム記述はやや長め。
・製作物が 「タッチセンサー」 ではなく 「タッチスイッチ」 であるところが最大のポイント。パネル接触時にチャタリングさせることなく出力状態保持と切替がスマートに行われるよう工夫をこらした。
・ATtiny2313 はヒューズビットを 「RC内蔵オシレータ・分周なし」 に書換要。
・タッチパネル接触を判定するためのスレショルド(しきい値)は電源投入時に自動取得、ヒステリシス(すきま値)は個別に指定する(変数T(1)~T(6))。最適なヒステリシスはタッチパネルの性状で異なるため使用環境に合わせ調整が必要。
【タッチパネル】

・上記写真はプラスト工法で試作した回路基板兼のタッチパネル。CEM-3両面基板(サイズ 50mm×100mm×t1.6mm、銅箔厚18μm/18μm)を使用し、おもて面にタッチ部、裏面に制御回路部を形成。
・タッチ部は6つの銅箔島で構成され、それぞれに接触する毎に対応するCHの出力と確認用LEDが反転する。
・タッチ部のある基板おもて面は銅箔変色保護のためクリアラッカーを吹いて仕上げてあるが、接触検出には全く支障ない。
・出力確認用LEDの使い方は、上段(チップLEDを用いて裏面から照射)と下段(φ3mmLEDを銅箔島左上で点灯)で変えてみた。それぞれにメリット/デメリットがあるため、実用する場合は用途や好みあるいは予算によって選択することになる。
・ちなみにタッチ部の「Swich」の綴りは間違い。「Switch」が正解(謝)。
・今回の試作では出来る限りコンパクトにすることを優先させたため一部回路部品をおもて面に配置したが、100mm角で作れば全て裏面に収納できる上、おもて面も基板アートの要素を取り入れるなどしてデザイン性を高めた形成が可能になる。
その後、この技術をさらに応用して 「静電容量式水位センサー」 を製作、水耕栽培の液肥管理に利用した。記事はこちら。
変更履歴:
10/5/21 参考図変更(安定化抵抗位置)
以前よりイジっている100円マイコン ATtiny2313 を用いて同様の機能が実現できればリーズナブルである。高い品質や精度は望まずとも、簡易制御や小規模制御で利用できればメリットは大きい。
そんなわけで今回は手始めに、指でパネルに触れる毎に出力のON/OFFを切替えて保持する 「タッチスイッチ」 を静電容量方式で製作してみた。
【回路】

Vcc:DC5V
ATtiny2313:AVRマイコン ATtiny2313-20PU/20pin-DIP
Touch Panel:タッチパネル(自作品使用/詳細後述)
C1:0.1μF(セラ)/ATtiny2313安定用
LED1~6:出力確認用
R1~R6:4.7MΩ/タッチパネル充電調整用
R7:10kΩ/ATtiny2313安定用
R8~R13:LED1~6用/抵抗値はLEDに合わせ
・部品種は少なく回路構成はいたってシンプル。
・R1~R6の抵抗値については1M~10MΩでいろいろと実験した結果決定した。共立エレショップ で調達可能。
・ピン並びに対して出力CH番号が不規則なのは配線上の都合。
・ATtiny2313 のシステムクロックは内蔵RC8MHz(分周なし)。
・ヒステリシス調整を連続して行えるよう、ATtiny2313プログラムのオンボード書込環境が必須。
【プログラム】
マイコン用プログラムは BASCOM-AVR で作成。

・シンプルな回路に比べプログラム記述はやや長め。
・製作物が 「タッチセンサー」 ではなく 「タッチスイッチ」 であるところが最大のポイント。パネル接触時にチャタリングさせることなく出力状態保持と切替がスマートに行われるよう工夫をこらした。
・ATtiny2313 はヒューズビットを 「RC内蔵オシレータ・分周なし」 に書換要。
・タッチパネル接触を判定するためのスレショルド(しきい値)は電源投入時に自動取得、ヒステリシス(すきま値)は個別に指定する(変数T(1)~T(6))。最適なヒステリシスはタッチパネルの性状で異なるため使用環境に合わせ調整が必要。
【タッチパネル】

・上記写真はプラスト工法で試作した回路基板兼のタッチパネル。CEM-3両面基板(サイズ 50mm×100mm×t1.6mm、銅箔厚18μm/18μm)を使用し、おもて面にタッチ部、裏面に制御回路部を形成。
・タッチ部は6つの銅箔島で構成され、それぞれに接触する毎に対応するCHの出力と確認用LEDが反転する。
・タッチ部のある基板おもて面は銅箔変色保護のためクリアラッカーを吹いて仕上げてあるが、接触検出には全く支障ない。
・出力確認用LEDの使い方は、上段(チップLEDを用いて裏面から照射)と下段(φ3mmLEDを銅箔島左上で点灯)で変えてみた。それぞれにメリット/デメリットがあるため、実用する場合は用途や好みあるいは予算によって選択することになる。
・ちなみにタッチ部の「Swich」の綴りは間違い。「Switch」が正解(謝)。
・今回の試作では出来る限りコンパクトにすることを優先させたため一部回路部品をおもて面に配置したが、100mm角で作れば全て裏面に収納できる上、おもて面も基板アートの要素を取り入れるなどしてデザイン性を高めた形成が可能になる。
その後、この技術をさらに応用して 「静電容量式水位センサー」 を製作、水耕栽培の液肥管理に利用した。記事はこちら。
変更履歴:
10/5/21 参考図変更(安定化抵抗位置)
2010-01-05 22:11 マイコン応用
この記事のトラックバックURL
(記事引用不問です。関連記事からのトラックバック歓迎します。)
(記事引用不問です。関連記事からのトラックバック歓迎します。)